TOEICで「まずは600点を目指そう」とよく言われますが、500点を超えたあたりでスコアが伸び悩み、何度受けても600点に到達しないことがあります。
そこで今回は「何度受験しても600点に到達できない」という人に共通する8つの特徴をお伝えしたいと思います。
具体的な勉強法も重要ですが、それ以外にも原因はないか常に見直していくことも大切です。
TOEICで600点を取ることは決して届かない目標ではありません。
今回紹介する共通点以外にも自分で気づいた部分があればどんどん修正していきましょう。
新たな気持ちで試験に挑めばきっと次こそは600点以上のスコアを取ることができるでしょう。
今回はこのような方に向けた記事です。
こんな方におすすめの記事です
- なかなかTOEIC600点に到達しない
- 何度も試験を受ける度に自信を無くしてしまった
- 試験になると毎回本領を発揮できない
目次
共通点その1 周囲の音で焦ってしまう
「リスニングの時に周囲の音が気になる」というのは、誰しもが経験することです。
「音」と言っても、ただの物音とか咳払いとかではなく、「一斉にマーキングする音」とか「一斉に次のページをめくる音」です。
そして、スコアが伸び悩んでいる人ほど、この音に翻弄されてしまいます。
まだ自分が問題を解いている時点で既に次のページをめくる音が周囲から聞こえてきて慌てて解答してしまいます。
私が最後に受けた時のスコアは875点でしたが、あのページをめくる早さは異常です。
しかし、「本当にみんながきちんと理解してページをめくっているか?」というと、必ずしもそうではなさそうです。
コチラのグラフをご覧ください。過去5回の全体のスコアを表にしたものです。
このグラフを見てもらうと、毎回一番多いのが495~595のスコアの人で、早くページをめくれるほど英語力のある人は全体の数%しかいないということが分かります。
受験者全体見ると、約半分の人が600点を超えられていないということも分かります。
周囲の人がすぐにページをめくっているように感じて焦るかもしれませんが、その中で実際に理解できている人は少ないので、全く焦る必要はありません。
ではなぜあんなにページをめくるのが早い人が多いのでしょうか?
理由は次の3つが考えられます。
早くページをめくる人が多い理由
- 次の問題を先読みしたくて早くページをめくっているが、実はきちんと理解できていない
- その人自身も周囲につられて焦ってページをめくっている
- 完全に解くことを諦めて適当にマークしている
私も最初に受けた時は周りにつられて「早くページをめくらないと」と焦っていましたが、気にならなくなってからは「先に英文を聞くことに集中して、それから問題文を見る」という普通のやり方を通していました。
やり方は人それぞれなので、自分のペースで時間内にきっちり解ければ大丈夫です。
もしも試験中に焦りそうになったら、このグラフを思い出してください。
共通点その2 受験環境が厳しいと思っている
これは私の経験からなのですが、TOEICの試験は他の試験よりも環境が厳しいと思ったことはありませんか?
会場にもよりますが、受験者数が多い分、ひとつの教室にかなりの人数が押し込められ、思いのほか隣や前後の席が近かったりして、ちょっと圧倒されます。
またTOEICは「問題用紙などに一切書き込みができない」という制約があります。
これはなかなか他の試験では経験できません。
まだ英語に不慣れなうちは、どうしても書き込みたくてウズウズしてしまいます。
さらに緊張するのがリスニングです。
1度しか聞くことが出来ず、ちょっと聞き逃しただけで、あっという間についていけなくなります。
そのせいか、必要以上に周囲の音や咳払いなんかが気になってしまい、試験を受けるたびに、「本来の力が出せていないのではないか?」とそればかりが気になるようになってしまいました。
「個室で受験できたら・・・」「書き込みができたら・・・」「せめて2回流してくれたら・・・」、と思わせるような試験、それがTOEICです。
このように「TOEICは厳しい試験だ」と思っていた時に私が思いついた方法は、「TOEICを日本語の試験に置き換えてみる」という方法でした。
具体的には、問題集の解答欄に載っている日本語を一通り読むということです。
例えば、公式問題集のリスニングPART2の問題で、このような問題があります。
What time is the concert?
(A) No, I deed a new one.
(B) The tickets were sold out.
(C) The workshop next month.
引用元:公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7 Part2
いつもの試験でこれが流れてきたら、「最後の方がうまく聞き取れなかった」とか「(Cまで聞いて)もうAのフレーズ忘れちゃった」という場合が多いかと思います。
次に、これを日本語で訳した文を見てみましょう。
コンサートは何時ですか?
(A)いいえ、私は新しいものが必要です。
(B)チケットは売り切れました。
(C)来月の講習会です。
引用元:公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7 Part2
このように日本語で聞こえてきたら、どうでしょうか?
迷うことなく(B)を選びますよね。頭の中にはすぐにこんなシチュエーションが思い浮かんでくるはずです。
リーディングも同じで、すぐに解くことができます。
このように日本語に置き換えてみると、内容自体はとても簡単なことを言っているということが分かります。
たとえ周りに人がたくさんいても、多少の物音がしても、問題用紙に書き込めなくても、1回しか聞けなくても、きっと正解できるでしょう。
それくらい、簡単に理解できて当然な会話や文章が試験に出ているということです。
難しい専門用語などは一切出てきません。
そう考えると「そりゃあこれくらいの英語は理解できるようにならないとな」と、TOEICに対するハードルが下がると思います。
そして、そんな簡単な英文を「ここぐらいまでは理解しておいてほしい」というのが、就職や転職で求められる最低レベルの600点だということを常に頭の片隅に置いておきましょう。
共通点その3 なんとなく何度も受験する
これもなかなかスコアが上がらない人に共通する特徴です。
TOEICは毎月受験できるので、つい何度も受験してしまいます。
私もスコアが伸び悩んでいた頃は、理由もなく何回も受けていました。
しかし、これが逆にスコアが伸びない原因のひとつになっているのではないかと私は考えます。
毎月受験できてしまうと「今月はダメでもまた来月頑張ればいいや」と思ってしまいます。
そしてまた来月も同じことを繰り返してしまい、結局お金だけが消えていく・・・という負のループになってしまいます。
試験に慣れるために何度か受けてみるというのは一つの方法かもしれませんが、ある程度試験に慣れてスコアに伸び悩んでいる人は、一度受験のペースを落としてみましょう。
1回の受験を大切にして、それに向けて綿密な勉強計画を立てるほうが効果的です。
共通点その4 試験の途中で集中力が切れる
リスニングはPART3あたりから、リーディングはPART6あたりから集中力が切れてしまって、残りは勘で解答してしまう人も多く見られます。
TOEICは前半45分間のリスニングテストと後半75分間のリーディングテストで構成されています。
途中休憩はなく、合計2時間通しで英語に触れていることになります。
私も初めてTOEICを受けたときは、試験後半で「もう頭が限界」という状態でした。
しかし、このように試験の途中で集中力が切れてしまうということは、普段から2時間通して勉強をする習慣がまだ身についていないのかもしれません。
一番のおすすめは、試験までに何回か本番と同じように時間を計って公式問題集などを解くことです。
「2時間通してテストをやりきる」ということを何度も繰り返すことで、本番も最後まで集中力が切れることなくやりきることができます。
共通点その5 公式問題集を何度も解いていない
600点をなかなか超えられないという人は、公式問題集を使わずに勉強している人が多いという共通点もあります。
しかし、「公式問題集を制した者がTOEICを制す」と言っても過言ではないくらい、公式問題集はTOEICの勉強になくてはならない物です。
「公式問題集は最後にとっておこう」と思ってあまり手を付けない人もいるかもしれませんが、TOEICの問題は内容こそ違えど、「独自の共通したルール」というものがあります。
必ず出てくる単語やフレーズはもちろんですが、問題の出し方、リーディングでお決まりのメールや広告、チャット、記事…など、出題形式はだいたい決まっています。
普段公式問題集を解いていない人だと、本番で英文だらけの文字に圧倒されてしまいますが、何度も解いている人だとそのようなことは起こりません。
また、公式問題集を使って最初にぜひやってもらいたいことがあります。
それは「自分なりの解き方を決めておく」ということです。
例えば、リスニングのPART3、4の場合、「問題を見ずに一度流れてくる音声を聞いてから、問題を見て解いていく」方法でいくのか、「音声を聞きながら問題を見て解いていく」方法でいくのか、など自分がやりやすい方法を見つけておくことが重要です。
リーディングの場合は、一度解答に載っている日本語を見て問題を解いてみてください。
日本語だったらどのように問題を解くでしょうか?
PART7だったら、問題文と選択肢を一読して、該当する箇所をすぐに見つけられるのではないかと思います。
英文でも同じように解いていくのがベストです。
日本語で自然に解いていく方法が自分に一番合った解き方なので、実際の試験でも日本語で解く場合と同じように解答していきましょう。
共通点その6 TOEICを受験する目的が曖昧
皆さんは、なぜTOEICを受けようと思ったのでしょうか。
意外とこの目的が曖昧になってしまっている人が多いと思います。
「自分の英語力を試したい」という理由の人もいるかもしれませんが(実際に解答用紙のアンケートにも項目がありますが)、その理由だけではなかなか英語は上達しません。
また、「職場で英語を使った部署に異動したいから」とか「転職で必要になったから」といった理由の人も、もっと具体的に理由を探ってみましょう。
「なぜ自分はTOEICの勉強をしているのか?」具体的に深く掘り下げて、核となる理由を見つけてみましょう。
例えば私の場合ですが、最初にTOEICを受験した時は単純に「転職に有利だから」といったとても曖昧な理由しかありませんでした。
なんとなく試験を受けて、当然ですが600点には及びませんでした。
目的が曖昧だったため、「うーんTOEICって難しいな」と思い、その時は諦めてしまいました。
しかしその数年後、改めて試験を受けようと思った時に、なぜTOEICを受けたいのか自問自答してみることにしました。
自分はなぜTOEICを受けたいのか?(私の例)
TOEICで高得点を取りたい
↓ なぜ高得点を取りたいのか?
英語を使った仕事をしてみたいから
↓ なぜ英語を使った仕事がしたいのか?
最終的には翻訳の仕事をしたいから
↓ なぜ翻訳の仕事なのか?
家でできそうな仕事の中で、翻訳の仕事ならセンスとか学歴とか関係なく自分が頑張れば取得できそうだから
↓ なぜ家で仕事がしたいのか?
好きな場所で仕事をしたいから
といった感じです。
つまり私の場合、TOEICを受けようと思った理由を突き詰めてみると、「好きな場所で仕事をしたいから」ということになります。
勉強に躓いた時、「本当にこの勉強って必要なのか?」という迷いが頭をよぎる時があります。
そんなときは、勉強をしている理由の核心を突くことで「あ、自分はこうなりたくて勉強していたんだ」と勉強を続ける本来の理由を再認識し、勉強に対する迷いを断ち切ることができます。
共通点その7 目標スコアの設定も曖昧
目標とするスコアが曖昧な人は、「共通点その6」の場合と同じく、勉強法や勉強動機が曖昧になって、スコアアップに全力を注げません。
先程の私の例だと、最初の目標スコアは「600点以上」でした。
その後も何度か試験を受けて、最終的には875点を取ることができましたが、全然スコアが上がらなかったりむしろ下がったりすることもありました。
やはりそういう時は、明確なスコアと目標を決めていなかった時でした。
875点になるまで合計9回受けましたが、良い結果が出たのは目標とスコアを明確に決めて受験した時だけでした。
このように、
「自分が何をしたいのか?」→「それには最低どのくらいのスコアが必要なのか?」
を明確にすることで、勉強法や勉強時間を決めやすくなり、勉強のモチベーションも上がります。
勉強のモチベーションが上がれば、勉強時間も自然と増え、目標達成に近づくことができます。
共通点その8 たくさんの参考書や問題集に手を付ける
TOEIC関連の書籍は本当にたくさんありますよね。
例えば単語の書籍の場合、Amazonで「TOEIC 単語」と検索したら、3,000件以上ヒットしました。
この中から自分に合った書籍を見つけるのは大変です。
どれかひとつを徹底的にやれれば良いのですが、大半の人が途中で挫折してしまいます。
そしてまた別の書籍が気になってしまう・・・ということを繰り返してしまいます。
この記事で何度も書いているように、まずは何はともあれ「公式問題集」です。
スコアが500点に満たない人は、簡単な単語を集めた書籍や、文法の基礎などを学ぶ必要がありますが、「500~600をいつも彷徨っている」という人は、ある程度基礎ができているので、公式問題集をやり込んだほうが効果的です。
さらにプラスアルファで学ぶとするならば、TOEICに特化した通信講座(アプリ)を使うことをオススメします。
TOEICに特化した通信講座(アプリ)
最近では、TOEICに特化した通信講座もあります。
私が勉強していた頃はこのような便利な講座はなかったのですが、もし今勉強するとしたら、このような講座をうまく活用していたと思います。
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まとめ
今回は「TOEICで600点を超えられない」という人に共通する特徴をお伝えしました。
もし「当てはまることがあるな」と思った方は、今回紹介した方法で気持ちをリセットさせて、新たな気持ちで勉強を初めてみてください。
別の記事で、600点を超えるための勉強法についても紹介しているので、コチラの記事も合わせて読んで実践してもらえれば、きっと600点の壁をこえることができるでしょう!
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「TOEICで600点を超えられない」という人にオススメの勉強法とは?
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